既存のプロジェクトを開く方法
マスコット
  STMicroelectronics社が提供する
 開発ツール STM32CubeIDE で、
 既存のプロジェクトを開く方法について説明します。


  他のPCで作成し、圧縮したProjectを解凍して、作成時の階層と異なるフォルダに
 配置した場合、Importという操作によりProjectを開きます。

  他のPCでプロジェクトを作成したときのフォルダと同一の階層のフォルダを作成して、
 そのフォルダにプロジェクトを配置した場合は、Import の操作は必要なく、
 その Workspace を選択して、普通にプロジェクトを開くことができます。

  この説明では、サンプルプロジェクトとして W_F405VG_LED_USW を使用しますが、
 他のプロジェクトを使用する場合、それぞれのプロジェクトの名称に読み替えて
 操作を行ってください。


  プロジェクト W_F405VG_LED_USW は、
 フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW のように配置して作成しました。

  サンプルプロジェクト W_F405VG_LED_USW の場合は、
 フォルダ W_F405VG_LED_USW が Workspace になります。

  フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG を作成して、
 そのフォルダに W_F405VG_LED_USW.zip を貼り付けて解凍し、
 プロジェクト作成時と同一に C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW と
 配置した場合は、普通にプロジェクトを開くことができます。


目次

プロジェクトファイルのダウンロード

プロジェクトファイルの解凍

プロジェクトファイルを配置するフォルダについて

Workspaceの選択

STM32CubeIDEの開始画面

Versionが古いプロジェクトの場合

既存ProjectのImport

main.cを開く

ProjectのBuild(プロジェクトのビルド)

プロジェクト圧縮時の注意点

デバッグ開始



プロジェクトファイルのダウンロード
  既存のプロジェクトの例として、W_F405VG_LED_USW.zip をダウンロードします。
 W_F405VG_LED_USW.zipは、LED点滅のサンプルプログラムプロジェクトの
 圧縮ファイルです。


  ここからサンプルプログラム W_F405VG_LED_USW.zip をダウンロードしてください。

  ファイルは、”デスクトップ/PC/ダウンロード” のフォルダにダウンロードされます。

DL_W_F405VG_LED_USW


  次に示すようにアルファベットの名称のフォルダを作成して
 (例: C:\RevWork/Download)、
 その下に W_F405VG_LED_USW.zip を移動してください。

Download_F405VG_LED_USW



プロジェクトファイルの解凍
  移動先のフォルダで W_F405VG_LED_USW.zip を解凍すると次のようになります。

unzip_F405VG_LED_USW

  フォルダ C:\RevWork/Download の下にプロジェクトが解凍されています。



プロジェクトファイルを配置するフォルダについて

  本説明は、既存のプロジェクトを任意のフォルダに配置した場合に、
 プロジェクトをImportする方法について説明しています。

  他のPCでプロジェクトを作成したときのフォルダと同一の階層のフォルダを作成して、
 そのフォルダにプロジェクトを配置する場合は、Import は必要ありません

  この例のサンプルプログラムのプロジェクト W_F405VG_LED_USW.zip 場合、
  プロジェクト W_F405VG_LED_USW は、
 フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW のように配置して作成しました。

  フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG を作成して、
 そのフォルダに W_F405VG_LED_USW.zip を貼り付けて解凍し、
 プロジェクト作成時と同一に C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW と
 配置した場合は、普通にプロジェクトを開くことができます。

  フォルダ W_F405VG_LED_USW が Workspace になります。



Workspaceの選択

 STM32CubeIDEの起動

Start_STM32CubeIDE

  Startメニューの STM32CubeIDE x.x.x をクリックして、ツールを起動すると
  (x.x.x はバージョン番号 : この例では STM32CubeIDE 1.12.0)
  2023/03/20時点の最新バージョンは STM32CubeIDE 1.12.0 です。

STM32CubeIDE_Start_Dialog

 が表示された後、次のようにWorkspace選択のダイアログが開きます。

 Workspaceのフォルダ選択

Workspace選択

  [Browse...]ボタンをクリックしてWorkspaceのフォルダを選択するための
 ダイアログを開きます。

Select_Workspace_Directory

  解凍してできたフォルダの W_F405VG_LED_USW を選択して、
 [フォルダーの選択] ボタンをクリックします。

Workspace選択済み

  フォルダを選択したので、[Launch] ボタンをクリックすると次のように
 STM32CubeIDEの開始画面が開きます。



 STM32CubeIDEの開始画面
  圧縮されたプロジェクトを解凍して、STM32CubeIDEでWorkspaceを
 開いたときの画面は以下のようになります。

Open_F405VG_LED_USW_with_Fake
  このように、開けないプロジェクトが表示されている場合は、
 次のようにしてプロジェクトを削除します。

Delete_Fake_Project_LED_USW
  プロジェクトをクリックして選択しておいて、
 右クリックするとポップアップメニューが表示されるので
 その中の {Delete} をクリックすると、次のダイアログが開きます。

Delete_Resources_Dialog

  このとき、Project location: の部分に、
 C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW\F405VG_LED_USW
 が表示されています。

  フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW は
  サンプルプロジェクト W_F405VG_LED_USW を作成したときに使用したフォルダです。
  プロジェクトのzipファイルを解凍して、STM32CubeIDEでWorkspaceを開くと、
 フォルダ C:\Work_CubeIDE\W_F405VG\W_F405VG_LED_USW が作成されます。

  他のPCで作成したプロジェクトを作成時と異なる階層のフォルダに配置して
 STM32CubeIDEで開くと、プロジェクト作成時の階層のフォルダが作成されてしまいます。

  [OK] をクリックすると以下の画面になります。

Start_F405VG_LED_USW



 Versionが古いプロジェクトの場合
  プロジェクトを作成した時点の STM32CubeIDE のバージョンが古い場合、
 以下のメッセージが表示されます。

Older_Workspace_Version

  [Continue]ボタンをクリックしてください。
  以下のような画面が表示されます。

 1) 初めて Versionが古いプロジェクト を開く場合
   画面は以下のようになります。

Open_Old_Virsion

   右側の Information Center のタグは最小化しておきます。

   上述の説明に従って、プロジェクトを削除します。
   その後、後述の 「既存ProjectのImport」を行います。

 2) 以前に Versionが古いプロジェクト を開いたことがある場合

Restore_Icon

    左上の [Restore]アイコンをクリックしてください。
  以下の画面になります。

After_Restore

   通常の動作が可能になります。
   Importの操作は必要ありません。

   右側の Information Center のタグは最小化しておきます。



 既存ProjectのImport
  圧縮されたProjectのWorkspaceフォルダを解凍して利用する場合、
 Workspaseを選択してツールを起動した後、Import操作を行う必要があります。

  前出の画面の左側、一番下の [Import project] をクリックするか、次のように、

Menu_Import_STM32CubeIDE

  メニューの {File} - {Import} をクリックすると、以下の Import Select の
 ダイアログが開きます。

Choose_import_wizard

Import_Select_Dialog

  General - Existing Project into Workspace を選択して、[Next >] ボタンを
 クリックすると、以下のように、Import Project のダイアログが開きます。

Import_Project_Dialog

  Select root directory の [Browse...] ボタンをクリックすると、
 以下のようにフォルダーの選択 のダイアログが開きます。

Import_Select_Folder

  この例では、フォルダ Download の中にある W_F405VG_LED_USW を選択して、
 [フォルダーの選択] ボタンをクリックします。

  以下のように、Projects: の欄に F405VG_LED_USW が表示されます。

Import_フォルダーの参照

  [Finish]ボタンをクリックすると、ProjectがImportされて、以下のような画面になります。

Import_Project終了



 main.cを開く
  左側の Project Explorer の Core/Src/main.c をダブルクリックすると、次のように
 main.cの内容が中央のウィンドウに表示されます。

Open_main_F405VG_LED_USW

  以上で、既存のプロジェクトのImportは終了です。



 ProjectのBuild(プロジェクトのビルド)
  プロジェクトのビルドは以下のようにして行います。

  ビルドするには、ツールバーのトンカチのアイコンをクリックします。

BuildのIcon

  画面下側のConsoleタグをクリックして表示すると、Buildの状況がわかります。

  Buildが終了すると、次のような画面になります。

Builds終了

  画面下の Console の部分に、ビルドの結果が表示されます。

  画面下側のProblemsタグの部分にエラー表示がなければOKです。
  エラーもワーニングもない場合、次の画面のように 0 itemsと表示されます。

Build_Project_Problems

  問題があった場合は、この部分に、その内容が表示されます。



 プロジェクト圧縮時の注意点
  main.c を開いたままプロジェクトを圧縮した場合、
 その圧縮ファイルを解凍して、プロジェクトを開いたとき、
 以下の画面のように、エラーメッセージが表示されます。

Cannot_Determine_main

  この例では、"Cannot determine URI for '/F446RE_Blk_LD2/Src/main.c'." と
 表示されています。

  タブの main.c の右側の X をクリックして閉じれば、あとは問題なく動作します。



 デバッグ開始
  デバッグを開始(虫のアイコンをクリック)すると、次のダイアログが表示されます。

Confirm_Perspective_Switch

  [Switch] ボタンをクリックすると次のようにデバッグ開始画面になります。

Debug_Screen

  デバッグ開始の Resume アイコンは、メニュー {Navigate} の下の右向き三角のアイコンです。

Start_Debug_by_Icon_Resume
  右向き三角の Resume アイコンをクリックするか、
  ファンクションキーの F8 を押すと、動作を開始して以下のような画面になります。

Debug_Started



A+-2C (ええ加減にC) のページに戻る




 メールアドレス: apm2c.sumi@gmail.com

 なんでも、気軽に ご相談ください。
 担当:おの

マスコット
  えがおのでんし 案内